C-day's

デザイン、コーヒー、写真、旅行好きの僕が、日々思い耽っているコトを綴ります!

デザイナーは、魔法使いだっていいじゃない?

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デザインについての話をしてみる。まだ未熟なUI/UXデザイナーだけど、いまいまの考えを記してみようかと!どんな反応があるか不安はある。でも誰にも見られない恐怖の方が大きい!

 これを書くキッカケは、朝礼のショートスピーチで「ディズニーシーで魔法にかけられた」って話をしたことに始まりました。

妻に連れられて渋々ディズニーシー行ったものの、見事に魔法にかけられちゃったよ!って話です。ご存知の通りディズニーは、様々な工夫が超細かなディティールにまで至ってる。フツーは気付きもしないような場所も、目を凝らすと驚くほど作り込まれてますよね。(パーク内に枯れた花が1本も無いとか、シンデレラの視覚効果などもそう。)

緻密に意図された作り込みが、無意識下で自分の感情を変えていく。さっきまで豪雨に打たれて拗ねていたはずが、気付けばゴンドラに手を振り「チャオー!」なんて言っちゃうほど上がってる。そして妻が着いてこれないほどズイズイと歩きまわる。これが知らぬ間に魔法にかかった自分に気付いた瞬間です。

俺「魔法って表現、まさしくそうだよね。キャストもやり甲斐があると思うよ。」


妻「自分もそうじゃないの。デザイナーだってそうじゃない?」

いや、デザインは魔法じゃないよ。
そしてデザイナーは魔法使いじゃない。
デザインとは様々なプロセスに沿ってロジカルに設計されるもの。魔法と呼べるほど上手くいかないし、そんなに便利なものじゃない。そう考えてきたけど、受け手としての立場ではちょっと違う感覚を得ました。そして今思うことは、

デザイナーは、魔法使いだっていいじゃない?
デザインやデザイナーを軽視しているわけではなく、細部の徹底によって魔法を宿すことができるんじゃないかって思った次第です。

例えばUIデザインにおけるマイクロインタラクション然り、行動経済学におけるナッジ理論然り、細部に息を吹き込むことで引き起こす魔法(=無意識の支配)でユーザーを誘導することも可能。相手に意図させるデザインで「ここはこうなんです!だからこうやってね!」という主張ではなく、見えない手にスッと引かれてゴールに到達しているような。

そう考えると、デザイナーにとって魔法使いだと思われるのはありがたい事なんじゃないかと思うんです。クライアント側に「ほら、魔法かけてよ。」なんて言われたらブチ切れだけど、そこはちゃんと涙ぐましい努力があることを理解してもらいつつ、エンドユーザーには魔法使いの如く振る舞う。

これが今のところ自分にしっくりくる考えです。「神は細部に宿る」逆に言うと「悪魔は細部に宿る」。細かな部分をないがしろにするとユーザーエクスペリエンスの悪化を招くことになってしまう。ずっと言われ続けていることだけど、改めて大切にしないとなと思った出来事でした!

実はこの記事を書くことになった要因の一つに、BAYCAMP2017での大森靖子とYogee New Wavesの「音楽は魔法」論争があります。ショートスピーチを聞いたウチの役員から「これを読んだ上で、デザインは魔法だと思う?」というメッセージと共にその記事をシェアされ、「YOU、その答えを皆に配信しちゃいなよ」と恐ろしいお達しが…笑

思考を深める良いキッカケになりました。あざっす!